気になる!再生医療~現場の培養士に聞く②~ – CPC株式会社

2024年6月17日

気になる!再生医療~現場の培養士に聞く②~

CPC株式会社 ネットワーク事業部です。

最近は様々な疾患・領域で目にすることが多くなった再生医療。 その中で細胞治療を陰で支えているのが培養士です。

当社においても TOPs細胞の培養を支えてくれています。先月号と本号の2回にわたって、 当社の培養士たちの「再生医療との出会い」から、日々の業務に対する 「姿勢と考え」、そして「未来への思い」をご紹介します。

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         品質維持

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📝編集者: 当社の培養の特徴について、教えてください。

👩‍🔬培養士Bさん
当社は患者さんの自己血清で細胞の培養を行い、全患者さんの細胞を 毎日観察し培養を行っているのが特徴です。それぞれの細胞に合った 最適な培養方法を、最適なタイミングで行えるのは、毎日観察している からできることです。例えば、育ちが遅い細胞などは、事前に特別な 対応を施すなどの対応を行っています。細胞によって個別対応する、 オーダーメイドのような培養を行っています。

👨‍🔬培養士Aさん
異常事態に対応できるマニュアルが整備されています。マニュアルは、 これまでの培養で経験して得られたノウハウや知識が反映されています。 培養件数を熟してきたことに加え、経験をしっかり知識として蓄積して きたからこそ、高い品質を維持できるのだと思います。勉強会も頻繁に 行われており、社内の情報共有を徹底しています。

📝編集者
毎日観察することが当たり前だと思っていました。培養士さんのこれまで の経験が、当社培養の品質に繋がっていることがよくわかりました。

   

   

📝編集者: 培養で大変だと感じる部分はありますか。

👨‍🔬培養士Aさん
各患者さんの細胞の個性を理解し、適切に扱うためには経験が不可欠です。 その部分に関しては、私自身まだ入社して間もないため、大変だと感じる 部分であり、これから磨いていくべきスキルだと感じています。

👩‍🔬培養士Bさん
培養工程というよりは、規模の拡大に伴い「培養の緻密さ」や「スピード感」 のバランスを保つことが大変だと感じています。どんな状況でも品質を守り ながら、投与日までに目標細胞数に増やさないといけない使命があります。

📝編集者
提携医療機関様もどんどん増えていき、今まで以上に各地へこだわりの細胞を お届けできるのは嬉しいことですね。品質維持が可能なのは、培養士さんの 日々の細やかな対応があってのことなのだと、改めて知ることができました。

   

    

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     再生医療の舞台裏から─培養士たちの情熱と展望

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📝編集者: 仕事のやりがいや、モチベーションについて教えてください。

👨‍🔬培養士Aさん
患者さんによって、細胞数が思うように増えない時があります。その時に 個別の培養方法を試行錯誤しながら、様々な条件を乗り越えて、目標の 細胞数に到達した時にやりがいを感じます。細胞も血清も人と同じで、 それぞれ個性があって、なかなか一筋縄ではいかないんです。だからこそ 目標数に達した時は嬉しいですね。

👩‍🔬培養士Bさん
培養件数が増えていくと、多くの患者様に貢献できているなと実感が湧きます。 私たちの存在意義みたいなものをより感じ、モチベーションに繋がっています。

📝編集者
育ちが遅いなどの、気にかかる細胞ほど、愛着が湧きそうですね。

 

   

📝編集者: 将来的に研究が進むことを期待する分野を、培養士目線で教えてください。

👩‍🔬培養士Bさん
試薬、機材、培地の改良や革新が進展することを期待しています。これらは 培養の基盤であり、品質を保ちながら低コスト化の実現に繋がります。患者さん にも医療機関様にも良い影響があるのではと思っています。培地に関しては 研究が進めば、更なる細胞の品質向上が見込まれます。

📝編集者
ただ単にコストを下げるのは簡単ですが、品質を保ちながら低コスト化を目指す ためには、どの研究の動向も今後注目ですね。本日は、貴重なお話を ありがとうございました。

   

 

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今回の配信は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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