2024年10月15日
TOPs®細胞提携医療機関様情報共有会 2024年3月 レポート2
CPC株式会社営業部です。
今回は2024年3月に開催された情報共有会のレポートをお届けいたします。
情報共有会とは、当社の取り組みの一環として、TOPs®細胞治療をご活用いただいている提携医療機関様限定のオンラインセミナーです。治療に関する情報交換や症例紹介、再生医療の最新情報などの様々な内容をお届けする会となっております。
今回は当社医師の辻晋作からお話しいたしました「最終加工物に非凍結を選択する理由」についての講演内容をご紹介いたします。
~最終加工物に非凍結を選択する理由~
CPC株式会社 医師 辻晋作
当社では、より効果的で安全な治療の提供に向け、培養方法の最適化に注力しています。今回は幹細胞治療における各種培養方法の違いや、それぞれのメリットやデメリットを紹介し、その上で非凍結を選択する理由をお話しいたしました。
≪培養方法の種類≫
1.中間体凍結⇒投与時調製⇒凍結輸送⇒医療施設(一時保管)⇒解凍⇒投与
2.中間体凍結⇒投与時調製⇒冷蔵輸送⇒医療施設⇒投与
※中間体凍結とは、細胞培養がある程度進んだ段階で、細胞を凍結することです。
- 最終加工物凍結⇒凍結輸送⇒医療施設(一時保管)⇒解凍⇒投与
- 完全非凍結⇒輸送⇒医療施設⇒投与
≪最終加工物に非凍結を選択する理由≫
培養方法には様々なものがありますが、どの方法にも一長一短があります。
当社では、患者さんへの安全性と細胞の品質を最優先に考え、2.の方法を採用しています。
主な理由としては以下となります。
・安全性
凍結輸送時に含まれる凍結保護剤の副作用のリスクを避けるため。
※凍結保護剤は種類によっては毒性があり、リスクがあると考えられます。
・細胞へのダメージ
冷蔵輸送は、凍結や解凍の回数が最低限であり、細胞へのダメージを最小限に抑えるため。
・低侵襲性
中間体凍結を行うことで、1回の脂肪採取で複数の回投与が可能。必要な血清も投与の回数に合わせるため、最小量で調整が可能なため。
・利便性
医療機関様が解凍する手間が不要。また、完全非凍結は患者さんが培養状況に合わせスケジュール調整が必要ですが、中間体の凍結を行うことで、ある程度は患者さんのスケジュールに合わせて調整が可能なため。
この方法に加え、脂肪採取の器具や培養に使用する基材等にもこだわっており、より患者様への負担を最小限に抑えることを目指しております。
≪情報共有会について≫
今回の情報共有会にご参加いただきました提携医療機関様には心より感謝申し上げます。
今後も提携医療機関様の治療の力になれるよう、より充実した内容をお届けできるよう準備を進めております。
患者様一人ひとりに最適な治療を提供するため、当社は常に技術革新を追求してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。